ZOZOTOWNの前澤社長のツイートに涙が出そうになった訳
ZOZOTOWNの前澤社長のツイートです・
金を払う側が素敵なのではない。金で買える商品やサービスを生み出す側が素敵なんだ。働いてる人はみんなどこかで商品やサービスを生み出している生産者だ。みんながみんな誰かのために何かを作ってるんだ。だから、誰かが作ってくれたものを買う時は感謝しながら金を払わないとね。個人的な考え。
— Yusaku Maezawa (MZ) 前澤友作 (@yousuck2020) 2018年10月8日
このツイート読んで、なんだか泣きたくなりました(T_T)
長年サービス業に携わってきた者として、このように思ってくださる方がいらっしゃるというのは、励みであり心の支えにもなります。
日本人のサービスに対する意識や価値観は、諸外国と比べて低いと言わざるを得ません。
「おはようございます!」「いらっしゃいませ!」
客室乗務員だった頃、いくら声をかけても、日本人のお客様は仏頂面で素通りするばかり。
むしろ、『答えたら負け』と言わんばかりに、目を合わせようとすらしない方がいかに多い事か(+o+)
もちろん、おもてなしやホスピタリティというのは、プラスアルファの物であって、対価を頂こうと思って行っている訳ではありません。
昔、マクドナルドの『スマイル0円』というサービスが流行りましたが、これが言いえて妙だと深く納得。日本人にとって、笑顔のサービスは当たり前であって、価値としては0円なのです。
もちろんその通りです。
お客様は、店員の笑顔を見る為にマクドナルドに来る訳ではないし、客室乗務員のおもてなしを受ける為に飛行機に乗る訳でもありません。
美味しいハンバーガーを作ってお出ししたり、定刻に目的地に到着しさえすれば、お客様のニーズは満たしていることになるのでしょう。
しかし、サービスする側が一生懸命アプローチしても、頑なに反応しないお客様が、一旦サービスの不手際を見つけると、過剰なまでに指摘してくるのはなぜでしょう(-_-;)
コーヒーをお出しするのが遅かった。声のかけ方が悪かった。呼んでもすぐに来なかった。
まあ、これは分かりますよ。こちらにも落ち度がありますからね。
ですが、時には
高い時計をしていて生意気。客室乗務員のくせに電車で席に座ってた。(他の乗客に席を譲れ)目が充血していて気持ち悪い。(深夜フライトにて・・・)
これって、どうすればいいですか( 一一)
なんだか、当てつけのように思えてならないのです。
多分、前澤社長のように、サービス提供者に対する尊敬や思いやりがないのでしょう。お金を出しているから、客の方が偉くて当たり前。何を言ったってお金を出している方が勝ち。そんな考えが根底にあるとしか思えません。
でも、どんなに笑顔で受け答えしていても、申し訳ありませんとお詫びしていても、私達も人間です。
理不尽なご意見に対しては、頭にくるし、傷つきます。
奥歯を噛みしめて涙を堪えている時だってあります。
それでも、絶対に悟られないようにします。
それが、サービス業のプロである私達のプライドだからです。
どんなお客様にも快適に過ごして頂くこと。満足して帰って頂くこと。
それを貫くことがサービス業に携わる者の誇りなんだと思います。
気に入らないことがあったら文句を言って頂いて構いません。
わざと聞こえるように、チッと舌打ちされてもめげません!
天候が悪くて飛行機が遅れても、空港の混雑で飛行機が遅れても、全てお怒りは受け止めます!
けど、本当に良いサービスだと思ったら、本当に快適だったと思ったら、
たまには、ほんとにたまにはで良いので、『ありがとう』と声をかけてやってください。
返事をしてくれとは言いません。
『おはようございます』と声をかけたら、にこっと微笑むだけでも結構です。
誰もいないかのように、むしろいるのが迷惑かのように、眉間に皺を寄せてさっさと通り過ぎていく背中を見るのは辛いものです。
私はもうサービス業を引退しましたが、サービスを通して、お客様と心が通じ合うこと。お互いを尊重しあい、かけがえのない時間を過ごせたこともたくさんあります。でも、そうではない心が傷つく時間の方が多すぎて、サービス業を辞めてしまう若い人達も多いのです。
サービススキルを磨くことに、やりがいや意義を感じられなくなってしまうのでしょう。
どうか、サービスする側とされる側が対等となり、お互いが尊敬しあえる社会になりますように。
サービスを受ける側の意識が改善されれば、日本のサービスはもっとよくなります。そうすれば日本のおもてなしの精神は、これまで以上に世界に誇れるものになっていくことは間違いありません。